仕事やめたいけど、失業保険でどれくらい生きていけるんだろうか…
とお悩みの方へ、「いま退職したら、失業保険はいくらもらえるのか?」を記事にしました。
なお、
- 失業保険ってなに?
- 失業保険のもらい方
は記載していないので、ご了承ください。(ググれば良記事が山ほどありますよ~!)
2020.9.22追記
「失業保険ってなに?」「失業保険の受給申請方法」について、新しい記事をアップしました!ぜひ参考にしてみてください↓
【2020年8月改定版】
失業保険はいくらもらえるの?
失業保険(正しくは雇用保険の基本手当)は、毎年8月に日額が改定されます。
今年は増額されたので、最新の金額でお届けします。ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそも私、失業保険もらえるの?
失業保険の受給条件は大きく分けて2つ。
- 退職日以前の2年間に、雇用保険被保険者期間が通算して12ヵ月以上あること
(倒産・解雇などで退職した場合は、退職日以前1年間に、被保険者期間が通算して6ヵ月以上あればOK) - 失業状態であること
(積極的に求職活動をしているにも関わらず、就職できていない)
ざっくりいうと、働いた期間(雇用保険に加入していた期間)が極端に短い場合はもらえない可能性が高いです。
しかし「通算」なので、職を転々としていた場合でも、休職期間が短ければ条件に当てはまる場合があります。ハローワークでご相談ください。
また、通常であれば失業保険を受給するために、月に3回以上の求職活動が必要です。
しかし2020年9月現在、コロナの影響により求職活動の免除が認められています。月に1度必ずハローワークに来所して、失業状態を認定してもらう「認定日」も、郵送での対応になっています。
詳しくはこの記事をご覧ください。
失業保険の金額って何で決まるの?
もちろん人によって違うんです
まず受給日数は、年齢・雇用保険被保険者期間・離職理由などによって決まります。
基本的には、若くて働いた期間が短ければ受給日数が短く、45歳以上60歳未満(働き盛り)で働いた期間も長ければ、受給日数も長くなります。
最短で90日、最長で360日と、かなり幅があるんですよね。
そして1日当たりの額は、退職日直前の6ヵ月間の賃金日額の50%~80%(60~64歳は45~80%)です。簡単にいうと、1日当たりのお給料の50~80%ですね。
注意したいのが、ボーナスは含みません…!
50~80%でなんで差があるの?
これは、お給料(額面)の差です。
1日当たりのお給料の額が少なければ、その額の80%がもらえて、逆に多ければ50%しかもらえません。しかも金額は下限額・上限額があるんです。まさに社会保障ですよね。
2020年8月の時点で、下限額は2,059円(年齢問わず)。
これは1日当たりのお給料が2,574円で算出された額なので、「1日2,574円ももらってないよ…」という方でも、失業保険は1日2,059円もらえるんです。
逆に上限額は年齢で異なりますが、29歳以下の場合6,850円。
これは1日当たりのお給料が13,700円で算出された額です。多くもらっているので、ぴったり半額になっていますよね。
1番受給額の上限が高い世代は、やはり働き盛りとされる45~59歳で、8,370円。1日当たりのお給料は16,740円で算出されています。
よし、1日当たりのお給料計算してみよう!
と考えた方に、ひとつだけ注意点です。
お給料の額を働いた日数で割っちゃうと誤差が出ます。
失業保険の日額は、退職日以前6ヵ月に支払われた合計金額を180で割った金額なんです。
つまり1ヵ月22日しか働いてなくても、30日間で割らないといけません。お給料が半年間変化なしであれば、1ヵ月の合計を30で割ると近い数字が出るはず…。
単純計算ですが、
- 29歳以下
- 月給が上限額(13,700円×30=411,000円)
の場合、失業しても1日当たり6,850円が最低で90日間(合計616,500円※1ヵ月当たり205,500円)保障されるということです。
え?こんなにもらっていた人でも20万?あたしやばいんじゃ?
と思った方、本題へ行きましょう!
実際に失業保険はいくらもらえるのか?
計算してみよう!
まず受給日数は何日間なのか、こちらでご確認ください。
自己都合退職か、会社都合退職かで受給日数はここまで違います。
よく「会社都合なのに自己都合にさせられた…」なんて話がありますが、この2つの違いは単純に受給日数の違いだけに留まりません…。
たとえば下の記事でご紹介した、失業中の国民健康保険料の免除申請にも「退職理由」は大きく関係します。失業中、保険料を払う余裕がないときに「会社都合」が助けてくれるので、自己都合にさせられそうになっても絶対に折れないでくださいね。
また、すでにご存じの方も多いと思いますが、自己都合で退職した場合は、失業保険の申請から受給まで3ヵ月間の待機期間があるんです。(会社都合退職の場合は待期期間なし)
この3ヵ月、想像しているより長いですよ…。
「じっくり考えて次の就職先を探したい」と思っていても、3ヵ月間生きていくだけでの生活費がなければ、とりあえず働かないといけません。
でも、すぐに働いた場合、失業保険はゼロでしょ?
と思っちゃいますが、この場合は失業保険ではなく、再就職手当がもらえるんです!
再就職手当は、失業保険の受給日数が3分の1以上残っていれば支給されます。
もっとも多くて、3分の2以上の受給期間が残っている場合に、失業保険で受給するはずだった金額の7割がもらえます。3分の1の期間だったら6割。とはいえ、再就職手当は条件が多いんです…。
- 以前の退職先に再び雇用されたものでないこと
- 1年を超える勤務が確実であること
などなど…。
では最後に本題、1日当たりの受給金額を掲載しますね。
計算式があるので、「いま辞めたらどれくらいもらえるだろう?」と気になる方はぜひ、現状の1日当たりのお給料の金額を出して、当てはめて計算してみてくださいね。
…いやいや、計算式むずいわ!!できない!!!
という方、一例で計算してみるので、数字を変えて使ってみてください。
たとえば…
離職時の年齢が29歳以下で、1日当たりのお給料が5,500円だった場合
(※2に当てはまります)
計算式は、
0.8×(1日当たりのお給料)-0.3{(1日当たりのお給料-5,030)/7,360}×1日当たりのお給料
になるので、ここに5,500円を当てはめていきますね。
0.8×5,500-0.3{(5,500-5,030)/7,360}×5,500
まとめると、
4,400-0.3{470/7,360}×5,500
→4,400-0.3×330=4,301円となります。
5,500円のお給料が4,301円(1円は切り捨てられるかも?)になるので、給付率はだいたい78%ですね。
計算してみて出た金額に、実際に給付日数をかけてみましょう。
これで「いま退職したらいくらもらえるか」が判明したはずです…!
どうでしょう、失業保険の金額が明確になることで、退職後のイメージも具体的になりましたでしょうか…?
またこの計算式は2020年8月に改定されたものであり、来年の8月にはまた日額が変動しますので、ご了承ください。
まとめ
この記事では、【2020年8月改定版】いま退職したら、失業保険(雇用保険基本手当)はいくらもらえる?【5分でわかる!】をご紹介しました。
記事の内容を簡潔にまとめると、
- 失業保険をもらうには2つの条件がある(コロナ禍で免除されているものも!)
- 失業保険を受給する日数は、年齢・働いた日数・退職の理由で決まる
- 失業保険でもらえる1日当たりの金額は、年齢と退職前のお給料で決まる(上限・下限がある)
- 退職が自己都合か会社都合では、待機期間に違いがある
- 自己都合の「3ヵ月の待機期間」は思ってるより長い
- すぐに就職したら再就職手当が支給される
- 退職が会社都合なら絶対に「自己都合にさせられないで」
「退職したいな…」と考えている方にとって、少しでも参考になればうれしいです。
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